遺伝子組換え実験にあたるもの
a) 微生物使用実験
- 微生物(原核生物、真菌、ウイルス及びウイロイド、原虫等)に遺伝子組換え技術により改変された核酸を移転あるいは複製させる目的で導入する実験
- バキュロウイルスで作製されたタンパク質(市販品を含む)を用いる実験のうち、ウイルスの残存・混入が科学的に否定されていない実験
- ウイルスベクターを用いて作製されたiPS細胞を使用する実験のうち、ウイルスの残存・混入が科学的に否定されていない実験 (例外あり)
b) 動物使用実験
- 他施設などから譲渡された TG KO mice を飼育し用いる実験
- 生物に導入する遺伝子組換え核酸(オリゴ DNA などの低分子核酸を含む)が以下の塩基配列を含む可能性がある実験
- 導入生物のゲノムに直接組み込まれる可能性がある配列
- 導入生物内で増幅可能な配列
- 導入生物のゲノムに変異を起こさせる可能性がある配列(人工ヌクレアーゼ等)
- マウス等の生物個体(配偶子や胚を含む)に直接以下の物を接種する実験
- 遺伝子組換え核酸を含む培養細胞( ES 細胞、iPS 細胞を含む)
- 遺伝子組換え核酸を用いて作製されたウイルスベクター等を含むウイルス粒子
- ゲノム編集技術(人工ヌクレアーゼを用いた実験、エピゲノム編集など)等で作製された生物を扱う実験(導入核酸の有無に依らない)
c) 「ゲノム編集技術」
いわゆる「ゲノム編集技術」でゲノムに変異を導入して作製された生物も、当面は遺伝子組換え生物として扱う
一般実験等で、遺伝子組換え実験にあたらないもの
- 培養細胞に遺伝子組換え核酸を導入する実験
- iPS 細胞の内でウイルスベクターを用いずに作製されたものを使用する実験
- TG KO マウス からとりだした臓器や細胞を用いる実験
- 遺伝子組換え生物を冷凍庫等に保管している場合
- 遺伝子組換え技術を用いずに突然変異等で得られた遺伝子変異マウス等の生物を用いる実験
- ヒトへの遺伝子治療
(「遺伝子組換え実験安全の手引き」参照)